■社員一同の姿勢:一心一途

一途一心」という言葉があります。「ひたすら、ひたむき」を意味する言葉ですが、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんが成功の秘訣を問われた際に、「成功のコツは二つある」と答えて白板に「コツコツ」と板書した、という話があります。コツコツとはすなわち一途一心、その根底にあるのは無心であり、人間は雑念、妄年が入ってはコツコツにはなれない、ということです。弊社では、現代社会から無くなりつつある、この言葉を胸にコツコツ、お住まいのことに一途に取り組むことを社員一同大事にしております。
素晴らしい未来を築くために重要な、
『一途一心』
をお送りしたいと思います。
―「一途」とは、一つの道をいくこと。一つのことに打ち込む意味。ひたむきさ。
「一心」とは、一つに心を定めること。物事に集中すること。
ひたすらに、ひたむきに、一つのことに命をかけ、懸命に取り組む様をいう。
事業を完成させるにも、仕事において大きな成果をあげるにも、
そして、充実 した幸せな人生にしていくにも、
「一途一心」という心的態度と行動なくしてあり得ない。
物事を成就させるための核となる考え方である。
今皆さんは、「一途一心」に何かに打ち込んでいるでしょうか。
若しくは、今の仕事や技術の質やレベルを、
ひたむきに高める努力をしているでしょうか。
私たちを取り巻く現ビジネス環境は、
すさまじい量の情報がとてつもないスピードで流通し、
仕事の仕方も目まぐるしく変化し、日々効率を高め続けることが求められています。
そして同様に、結果(成果)を出すスピードも、
個人の成長スピードも常に「より速く」が要求されています。
このような環境のせいでしょうか。
私たちは、気づけば「より効率的に、より速く結果がでる手法はないか」
「有益な情報やスキルを簡単に手に入れる方法はないか」という
安易で短期的な考えに囚われてしまい、
「基本的で重要な努力(鍛錬)」を怠ってしまう…という状態に陥ってしまいがちです。
しかし、ご存じの通り、大きな成果を継続して創出しているプロフェッショナルたちは、
例外なく日々の「基本的な努力(鍛錬)」
―それ自体はたいてい退屈で面倒なことが多い-の継続を重要視します。
そして、自分の仕事に誇りを持ち、
常により高いレベル(質)を求めてチャレンジし続けています。
私が以前に、ある企業の人事制度改革プロジェクトに携わった際の
「コンピテンシーインタビュー(好業績者の行動特性を導き出すインタビュー)」でも
同様の結果となりました。
優秀なマネージャー、リーダークラス約30名に共通した行動特性の中で
最も集中した項目が、
「仕事のベースとなる基本事項を凡事として徹底実践している」
「より質の高い仕事を目指し、自己のスキルを
改善、改革する具体的な行動を定期的に行っている」でした。
「センスがある、優秀だ」と言われる人ほど、
自分の仕事は未だ完成されていないという気持ちを強くもっており、
更に高みを目指して基礎的鍛錬の継続と新たなチャレンジをし続けているのです。
そして、この「一途一心」な心的態度と行動があるからこそ、
感動的な素晴らしい仕事(成果)を生み出すのだと想います。
私自身の仕事にもまだまだ「深さ」が足りないと強く感じます。
もっともっと質の高い仕事を実現するために、日々の鍛練とチャレンジ、
もう一度見直して参ります。
『夢や目標を達成するには1つしか方法がない。
小さなことを積み重ねること。』 -イチロー
『自らの成長のために最も優先すべきは、卓越性の追求である。
そこから充実と自信が生まれる。能力は、仕事の質を変えるだけでなく、
人間そのものを変えるがゆえに、重大な意味をもつ。』
―P.F.ドラッカー
「一途一心」―日本人が美徳としてきた、
この心的態度が最近、薄まっているように感じられます。
「スピードと量」を追求する仕事(やり方)では限界が見えてきた時代。
私たちは今こそ、
仕事・技術の「深さや熟達」を、
真剣に見つめ直してみる、目指してみることが必須ではないでしょうか。